40代・兼業主婦・女性
示談交渉で14級9号の後遺症逸失利益の喪失期間が67歳まで認められた事例
ご相談内容
Jさんは自転車で交差点を渡っていたところ左折してきた自動車と衝突する事故に遭ってしまいました。
この事故により、踵を骨折してしまい、約1年半治療を継続していましたが、治療をそろそろ終了するところでした。
その頃、相手方保険会社から連絡があり、治療費以外の内払い(慰謝料などの示談金の先払いという意味です)の金額が大きいため、これ以上は示談金を支払うことができないという話がありました。
そこで、追加で相手に示談金を請求できないかどうかなどを、シーアクトの弁護士にご相談頂きました。
サポートの流れ
| 項目 | サポート前 | サポート後 | 増額幅 |
|---|---|---|---|
| 後遺障害等級 | ― | 14級9号 | ― |
| 入通院慰謝料 | ― | 200 | +200 |
| 休業損害 | ― | 160 | +160 |
| 逸失利益 | ― | 235 | +235 |
| 後遺障害慰謝料 | ― | 110 | +110 |
| 過失相殺 | ― | -50 | -50 |
| 過失割合 | 95:5 | 95:5 | ― |
| 内払い控除 | -270 | -270 | 0 |
| 合計 | 0 | 385 | +385 |
まずは、後遺障害の申請から始めました。骨折後の痛みについて、後遺障害を被害者請求の方法で申請したところ、骨折後の骨癒合には問題がなかったことから、14級9号が認定されました。
次に、示談交渉のために、損害額を算定しました。
本件では、たしかに、治療中にかなりの金額の内払いがなされており、適正に算定した入通院慰謝料と休業損害からかなりの金額が引かれてしまうことがわかりました。
もっとも、弁護士基準で慰謝料を算定し、主婦としての休業損害を高めに見積もった場合には、傷害分の損害だけでも追加で請求できることがわかったので、内払いをできる限り治療関係費や主婦としての休業損害に充当させて、慰謝料が減らないように算定しました。
次に、後遺障害部分については、14級9号の認定でしたが、今回は事案の特殊性から、67歳までの全期間について、労働能力が喪失したものとして、損害を算定しました。
その上で、加害者側の保険会社と示談交渉を開始しました。
解決内容
後遺症逸失利益については、喪失期間は67歳までの約20年間が認められました。
また、通院慰謝料と後遺障害慰謝料は裁判基準100%が認められました。
結果的に、過失相殺と内払い(休損・慰謝料等)控除後の金額として、約385万円を獲得する内容で示談が成立しました。
全体的に、裁判で解決する水準を上回る示談内容であったと思います。
所感(担当弁護士より)
今回の解決の最大のポイントは、後遺障害14級9号の労働能力喪失期間が67歳まで認められたことです。
14級9号は、神経症状(痛み・しびれ等)の後遺障害で、むちうちの場合は原則として喪失期間は5年となります。むちうち以外の骨折後の疼痛でも、5年とされる裁判例ももそれなりにあり、5年でなくとも10年に制限されるなど67歳までは認めない裁判例もあります。
裁判例においては、骨癒合の程度や、軽度可動域制限の有無と程度、職業の内容、実際の減収状況や労働への支障状況等から、総合的に判断されている印象ですが、示談交渉レベルではなかなか67歳まで認めてもらうことは困難なことが多いです。
今回は、裁判にせずとも67歳までの労働能力喪失が認められたのが良かったと思います。
掲載内容について
個人が特定されない範囲で掲載しています。記載の金額は個別の事案における結果であり、同種の事故で同様の結果をお約束するものではありません。
